遊廓妄想〜燃え尽き症候群〜


「おいおーい、寝てばっかだと根ぇ生えるよ?」
「…生えねえよ」

まゆしろの身請けの日からジェイルは毎日大奥の畳の上でやる気なく転がっていた

「皆一生懸命営業してんのに〜」
「俺は俺、周りは周り」
みかねてやってきたライデンの言葉を一言であしらう

「今頃ルークも練習してるよ?」
「彼女と仲良くな」
「あれ?知ってたの?」 ジェイルのやる気を出すためにルークを引き合いに出したが、予想外の言葉に目をぱちくりさせる

「ルークから聞いたよ。短いけど触り心地抜群の耳を持ったウサギ種の女の子。背がとても小さくて、目がでかくて綺麗と言うより可愛い系。痩せすぎじゃないから抱き心地も抜群。そんでルークのバンドのボーカル。名前はいまち。居待月のいまち」
「……………………」
矢継ぎ早にルークの彼女の特徴を並べられ、ライデンは閉口した
「………何だよ?」
「………ゃ、何でもない……俺も仕事あるからこれで……」
ライデンはこそこそと大奥から去っていった


祭りまで一週間前となり、ルークはステージ休暇、ライデンを始めとするバイト・喜助など裏方衆も忙しく、ジェイルの相手をできるものは少なくなり、更にジェイルに暇を持て余させていた





「寂しいのはわかったが、いつまでも寝てばっかでは困る」
まがきのすぐ側で転がっていると紙の箱を抱えたデーモンがやってきて言った

「部屋で寝てるよりはマシじゃん」
「怠けてる姿を見せては売上が落ちる」

寝転がるジェイルを座らせ、下に下ろした紙箱から霧吹きを取り出して髪に吹き付け櫛でとく
真っ直ぐになった髪にこてをあて、絶妙な跳ねを作る
「いくらやる気がないからとは言え祭り週間くらいまともに服を着て座ってくれ。パンツまで丸見えにして…………」
デーモンはジェイルを立たせ、適当に結ばれた帯…むしろ紐を解く

服をきちんと整え、再び結ぶも
「う〜ん、適当さ加減が抜けんな…」
と首をひねる
そこで紙箱から帯を出して巻いてみるが
「…色が合わんな……すぐ持ってくるからそのまま待ってろ」
と言い残し、去っていった

めんどくせぇ…
ジェイルはそれだけ思うとその場に座ろうとした


「自分何しけた顔しとん?」
男が一名、まがき越しに覗いていた










まがき越しの生着替えも営業のうちです(笑)
つかタイトル適当すぎる(;^艸^)

オリキャラばっかりもりもり登場させてすみません;;

D.C.12(2010).2.14